高知県日高村のオムライス街道 トマトと卵で村おこし

参加店舗や清流・仁淀川など村内の各店を描いた『オムライスマップ』

「とまとすたんど」提供の『とまとみそオムライス』などアイデア料理も

トマトの生産が盛んな高知県日高村(戸梶眞幸村長)で、オムライスを通じた地域おこし活動『オムライス街道』が行なわれている。

村の職員や農業者、商工会の関係者らが2014年から続けてきた企画で、7年目の今年は6月12日から来年3月28日までスタンプラリーを実施。国道33号線沿いの喫茶店や中華料理店、ゴルフ場内のレストランなど9店が、村で取れたトマトやその他の野菜、県内産の卵などを使ったオムライスを販売。このうち5店のオムライスを食べて押印を受けた専用台紙は、村内の指定店舗で1000円分、全店回れば2000円分の割引券として使用できる。

同村産業環境課の山本奈央係長によると、卵肉兼用種の地鶏『土佐ジロー』の卵や、梼原町産の放し飼い卵『かよたまご』を使ったオムライスもあるとのこと。17年にはオムライスをテーマにした絵本作品を公募し、最優秀賞『オムライスかあちゃん』を書籍化。さらに村では毎月12日を『オムライスの日』に定め、午後5時の時報には同村の住民が作詞・作曲して歌う『オムライスの歌』を流す。街道のシェフが小学生にオムライスの作り方を教え、その魅力を伝える出前授業も随時実施している。

山本係長は、人口約5000人の村だからこそ何かをやろうという時の団結力は強いとし「皆が大好きなオムライスで地域を活性化させたい。観光資源にもなり、子どもたちへの食育や、地産地消の心を育むことにもつながる。これからもオムライス街道を続けていきたい」と話している。