養鶏の研究成果発表 千葉県畜産総合研究センター

千葉県畜産総合研究センターは、このほど『第58回試験研究成果発表会』を動画配信方式で開き、養鶏、養豚、酪農・肉牛部門の発表を行なった。

養鶏では伊藤香葉上席研究員が、2018年6月15日にえ付けした採卵鶏8銘柄について、700日齢(100週齢)までの成績を『採卵鶏主要銘柄長期飼育比較調査』として報告【成鶏期の総括成績は表参照】。今回の調査鶏はジュリア、ジュリアライト、ハイラインマリア、ボリスブラウン、ゴトウもみじ、ノボブラウン、ハイラインソニア、ゴトウさくらで、飼養施設は開放鶏舎、成鶏期はAラインケージ(全2段)での2羽飼い、不断給餌・自由飲水とした。

同センターでは従来476日齢まで調査してきたが、今回は鶏の能力向上を受け、飼養日数を700日齢まで延長。伊藤上席研究員は各鶏種の長所などを示した上で「粗収益などの結果から、700日齢までの長期飼育についてはジュリアライトに適性がある可能性があった」とした。

小形次人研究員は「フォアグラのような味わい」とも言われる鶏の白肝(白レバー)の成鶏での生産技術を検証し発表。白肝は、特定のアミノ酸を制限した低タンパク質飼料によって発生割合が高まるとし、成鶏で生産する場合は「低タンパク質飼料を粒度1.0ミリメートルに粉砕して飼料摂取量を高めるとともに、10日以上の給与期間が必要と考えられた。引き続き白肝の生産技術の確立を図っていく」とした。

両氏の発表は3月31日までユーチューブ「千葉県公式セミナーチャンネル」(URL=https://www.youtube.com/channel/UCIjmrgzWEU3Ms_7XqlrVQUg)で視聴できる。