各項目で不備が約1割 飼養衛生管理基準の全国一斉自主点検

農林水産省は今シーズンの高病原性鳥インフルエンザの多発に伴い、各都道府県に対し12月7日付で飼養衛生管理基準の順守状況の自主点検を各養鶏場に指導するよう要請し、その報告結果を18日に公表した【点検結果表】。

「衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等」や「ねずみ及び害虫の駆除」などは95%以上順守していたが、「衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用」「衛生管理区域に立ち入る車両消毒等」「家きん舎に立ち入る者の手指消毒等」「家きん舎ごとの専用の靴の設置及び使用」「野生動物の侵入防止のためのネット等の設置・点検及び修繕」では1割近くの不備が認められた。

12月18日に記者会見した野上浩太郎農林水産大臣は、都道府県を通じて再三にわたって飼養衛生管理基準順守の徹底を要請してきた経緯に触れ「結果は大変残念」としたが、「自主点検の目的は、順守されていない項目を確認して、不順守項目を早急にゼロにすること。不順守項目が一つでもあると、農場へのウイルス侵入を許すことにつながるので、都道府県は、スピード感をもって指導・助言を行なっていただきたい」と述べた。