飼料稲給与の畜産物を認証 日本草地畜産種子協会

家畜の飼養基準と、畜産物の生産基準

(一社)日本草地畜産種子協会(野口政志会長)は、国産の飼料用米や稲発酵粗飼料(稲WCS)を家畜に与えて生産した畜産物を認証する『飼料稲給与畜産物認証制度』を策定した。

飼料用米はモミ米や玄米のまま、または破砕、乳酸発酵させてから鶏や豚、牛に給与。稲WCSは茎や葉、モミを丸ごと密封し、乳酸発酵させて牛に給与している。これにより、国産の飼料用米や稲WCSに由来する機能性成分(グルタミン酸の増加、ビタミンEの増加、オレイン酸の増加)が、畜産物に含まれていることが知られている。

同協会では、これらの機能性成分を消費者に訴えて飼料用米や稲WCSを使った畜産物の消費を拡大し、畜産経営の収益性の向上と、水田の有効活用や飼料自給率の向上を図るために認証制度を策定したもの。

認証制度は、畜種ごとに飼料用米や稲WCSを給与する家畜の飼養基準と、その家畜から生産される畜産物の生産基準で構成されている。

肉用鶏の飼養基準のうち、国産飼料用米の給与割合は「配合飼料中の玄米が40%以上(モミ米の場合は1.25倍に換算して50%以上)」、給与期間は「肉用鶏を出荷する日まで、継続して21日間(3週間)以上、給与していること」。

採卵鶏の飼養基準のうち、国産飼料用米の給与割合は「配合飼料中のモミ米が30%以上(玄米の場合は0.8倍に換算して24%以上)」、給与期間は「産卵する日の14日(2週間)以上前から継続して給与していること」となっている。

鶏肉と鶏卵の生産基準については、①飼養基準の認証を受けた農場で生産された畜産物であること②飼料用米給与の畜産物と、その他の畜産物がすべての段階で分別管理されていること③関係法令を順守して処理過程が適切に管理されていること――などがポイント。

同協会から認証を受けた生産者らは、認証マーク【写真上】を使用できる。認証の有効期間は3年で、継続もできる。

詳細は同協会草地畜産部(電03-3251-6501)へ。