米国で鶏生肉由来の 多剤耐性SI食中毒  CDCが報告

米国疾病予防管理センター(CDC)は10月17日、米国の29州で鶏生肉製品由来のサルモネラ・インファンティス(SI)食中毒が同日までに92例発生し、21人が入院したと発表した。

疫学調査の結果、発生株は複数の製造元による多くの種類の鶏生肉製品に由来するとみられ、生鳥からも見つかったため、単一の発生源は特定できず、CDCは同株が「鶏肉業界にまん延している可能性が示唆される」としている。

研究室内での試験では、発生株は人の重篤なサルモネラ感染症に使われる複数の抗生物質に耐性を持つことが分かったとのこと。調査は継続するとしている。

鶏肉に限らず、食肉には一部を除き一般的に食中毒菌が常在する。CDCは消費者に対し「鶏生肉は取り扱いに注意し、完全に加熱して食べてください」「CDCは決して、適切に調理された鶏肉を食べるのを避けたり、スーパーに鶏生肉の販売を止めたりするようなことは勧告していません」「サルモネラ食中毒は、きちんと手を洗い、内部温度165度F(約73.9度C)まで加熱するなどの一般的な方法で防げます」などと呼びかけている。