次世代ガルバリウム鋼板「エスジーエル」 日鉄鋼板

厳しい環境下での耐久性が向上

日本製鉄グループの日鉄鋼板㈱(細貝清司社長―本社・東京都中央区)は、2013年に誕生した次世代ガルバリウム鋼板「エスジーエル」の畜舎や堆肥舎への展開に力を入れている。

「エスジーエル」は、ガルバリウム鋼板(55%アルミ―亜鉛合金めっき鋼板)のめっき組成に新たにマグネシウムを追加(2%)した素材で、従来のガルバリウム鋼板に比べ、アルカリ領域での耐食性が向上した。

湿潤環境下での耐食性にも優れており、塩水噴霧2時間、乾燥4時間、湿潤2時間を1サイクルとする〝複合サイクル試験〟でも、非常に高い耐食性(従来のガルバリウム鋼板の3倍超)を示すことが確認された。

表面は、めっき層中のアルミ含有率が容積比率で80%と高いため、ガルバリウム鋼板と同様に熱反射性に優れている。

このため同社では、①ふん尿によるアンモニアガスの発生②湿度調整による水蒸気の発生③堆肥の生成過程でのアンモニアガス、水蒸気の発生④太陽熱の屋内側の高熱環境――など、畜舎や堆肥舎が直面する厳しい環境下でも、「エスジーエル」は従来のガルバリウム鋼板に比べて耐久性が向上したため、ライフサイクルコストの改善に寄与できるとしている。さらにカラー鋼板の下地としても最適で、加工性も良好とのこと。

詳細は同社のホームページ(http://www.nisc-s.co.jp/)、または鋼板営業第一部鋼板営業グループ(電03-6848-3710、F03-6848-3757)へ。