成鶏めすは0.8%減の1億4065万羽 令和3年2月1日現在の畜産統計

10万羽以上層 戸数で19.6%、羽数で80%

農林水産省は7月9日に令和3年2月1日現在の畜産統計を公表した。昨年(令和2年)は農林業センサス実施年で休止のため、2年ぶりの公表となる。飼養戸数は、乳用牛1万3900戸、肉用牛4万2100戸、豚3850戸、採卵鶏1880戸、ブロイラー2160戸で、前回調査に比べ減少した。飼養頭羽数は、採卵鶏が0.8%減少し、乳用牛が0.3%、肉用牛が1.9%、豚が1.5%、ブロイラーが1.0%増加した。

採卵鶏(種鶏のみを除く、1000羽以上のひな・成鶏)の飼養戸数は廃業などで前回調査(平成31年2月1日現在)に比べ240戸(11.3%)減の1880戸となった。

飼養羽数は同145万羽(0.8%)減の1億8091万8000羽。このうち、ひな(6か月齢未満)の飼養羽数は同35万5000羽(0.9%)減の4022万1000羽、成鶏めす(6か月齢以上)の飼養羽数は同109万5000羽(0.8%)減の1億4069万7000羽で、1戸当たりの成鶏めす飼養羽数は同7900羽(11.8%)増の7万4800羽となった。

ひな・種鶏に加え、学校・試験場などの非営利的な飼養者を除く成鶏めすの飼養戸数は前回調査に比べ220戸(11.5%)減の1700戸、飼養羽数は同109万5000羽(0.8%)減の1億4064万8000羽となった。

地域別にみると、飼養戸数はすべての地域で減少。飼養羽数は北海道、北陸、関東・東山(1都6県と山梨、長野)、中国で増加し、東北、東海、近畿、四国、九州、沖縄で減少した。

都道府県別では、飼養戸数は徳島県が増加。青森県、群馬県、富山県、石川県、鳥取県、山口県、大分県が増減なしで、その他の地域は減少した。飼養羽数は19道県で増加。伸び率が大きかったのは石川県(29.1%増)、茨城県(14.2%増)、静岡県(9.8%増)、山口県(7.3%増)、広島県(5.8%増)、福岡県(4.3%増)、新潟県(4.2%増)など。

規模別では、飼養戸数・飼養羽数とも10万羽以上層が増加し、その他の階層は減少した。10万羽以上の飼養戸数は全体の19.6%(前回調査の平成31年17.1%)に当たる334戸だが、飼養羽数は1億1253万5000羽で全体の80.0%(同76.0%)を占めている。

採卵鶏の飼養戸数と飼養羽数の推移

採卵鶏の成鶏めす飼養羽数規模別の飼養戸数、飼養羽数

都道府県別の成鶏めす飼養羽数と飼養戸数