国内最大級・最新鋭設備 宮崎くみあいチキンフーズ川南食品工場

年間処理能力2087万羽、国内販売だけでなく輸出拠点にも

宮崎くみあいチキンフーズ川南食品工場

北部工場と中部工場を再編し7月1日稼働

全農チキンフーズグループで、宮崎県における系統ブロイラ事業の処理加工部門の宮崎くみあいチキンフーズ㈱(内田真朗社長―本社・宮崎市花ヶ島町鴨の丸829-1)は、北部工場(日向市)と中部工場(児湯郡高鍋町)を再編し、児湯郡川南町に国の農畜産物輸出拡大施設整備補助金(45.5億円)を得て、総工費約110億円を投じて建設していた「川南食品工場」がこのほど完成したことから、6月29日に新工場で竣工式と内覧会、宮崎市のシーガイア・コンベンションセンターで落成記念祝賀会を開き、7月1日から稼働した。

竣工式は、平田神社の永友都央禰宜(ねぎ)を斎主として厳かに執り行なわれ、宮崎くみあいチキンフーズや親会社の全農チキンフーズ関係者に加え、新工場建設に関わった国、県、町、系統農協、生産者、工事関係者、県内食鳥関係者ら約260人が、新工場の今後の発展を祈って玉串をささげた。

閉式の辞であいさつした内田社長は、新工場の落成に尽力したすべての関係者に謝意を表するとともに、「川南食品工場の運営に当たっては、国内最新鋭の衛生管理施設を有する工場として、これまで以上に安全・安心な鶏肉を消費者の皆様にお届けするだけでなく、アジア諸国をメインに、将来的には米国・EU諸国向けに発信できるよう役員・従業員一同全力で取り組んでいくため、引き続き皆様方のご支援ご協力をお願い申し上げる」と述べた。

新工場は敷地面積8万7045平方㍍、鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は1万6796平方㍍(1階が食鳥処理施設の1万3166平方㍍、2階が管理棟の3630平方㍍)。処理能力はこれまでの北部工場と中部工場の約1.3倍の1日7万4000羽、年間では約2087万羽。汚水処理施設能力は1日当たり2520㌧。

今後は、県やみやざき地頭鶏事業協同組合と連携し、宮崎県産ブラント「みやざき地頭鶏」の輸出に取り組むために製品の製造を請け負い、2022年度までに国産チキンとみやざき地頭鶏で年間約60㌧の輸出を予定し、宮崎県産ブランドの価値向上と宮崎県経済の活性化に貢献したいとしている。従業員は2加工工場も合わせて3工場を集約するとともに、地元からの新規採用も含めて約420人となる。

同社の年間処理能力は、既存の南部工場(7月1日から都城食品工場に名称変更)と新工場を合わせると、これまでの3工場体制より500万羽増の約3600万羽に引き上げられる。

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