創業100周年で記念講演会・式典 中嶋製作所

わくわくするモノづくりで確実な製品とサービスを提供し続ける

社長に中島功雄氏が就任

長野県内の取引先関係者と社員、OBが出席した

『ナカマチック』ブランドの畜産用機器を製造・販売する㈱中嶋製作所(本社・長野市篠ノ井会33)は、創業者の故中嶋一雄氏が大正10年(1921年)8月31日に板金業を開業して、今年で100周年を迎えたことから、10月22日に長野市のホテルメトロポリタン長野で創業100周年記念講演会・式典を開いた。当初は全国の取引先や関係団体などから約350人を招待する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して、長野県内の関係者ら約140人と社員、OBが出席した。

講演会では、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「世界の中の日本の立場と役割」と題して、憲法改正や日本学術会議、アメリカ大統領選挙などの話題について自身の考えを示した。

記念式典は、山本正泰取締役製造部長が開会の辞で、10月19日に開催の定時株主総会と取締役会で中嶋君忠社長が代表取締役会長、中島功雄副社長が代表取締役社長に就任したことを報告して始まり、役員の新体制について中島功雄社長が報告した。

多数の来賓を代表して長野市の加藤久雄市長、㈱八十二銀行の湯本昭一頭取、(公社)中央畜産会の姫田尚副会長が祝辞を述べた。

加藤市長は「中嶋製作所はその時々の情勢に合わせながら、みんなで力を合わせて苦しい時を乗り越え、良い時は社員への恩返しとともに、地域社会発展のための社会貢献を惜しまず続けてきた。長野市に対しては茶臼山自然植物園・恐竜公園の緑化活動をはじめ、茶臼山動物園や篠ノ井中央公園、南長野運動公園の整備、今年は茶臼山動物園に蝶の博物館の開設など、数多くの施設と多額の寄付をいただいている。改めて中嶋製作所の社会貢献と、これまでの善行に心から感謝と敬意を表する」と述べた。

湯本頭取は「とかく企業はある程度の業績を上げると、いろいろなところに手を出したがるが、中嶋製作所は一貫して畜産用機器に特化してきた。非常にニッチな世界であるが、必要欠くべからざる製品を作り続けてきた100年だと思う。心から敬意を表する。また、やることが先進的で早いと感じている。ISOの認証取得は1998年、確定拠出年金の導入は2004年で、銀行として出番がないくらい、先進的な取り組みをいろいろとやられている」などと称えた。

姫田副会長は「創業100周年を迎え、日本に約3万3000社ある100年企業に仲間入りされた。新体制となった中嶋製作所が日本の畜産を引っ張っていただけることを期待している。畜産は畜舎、施設機械、種畜の3つがないと成り立たない産業の中で、中嶋製作所は100年前から養鶏機器を中心にわが国の先頭を切って開発していただいた。心から感謝申し上げる」などとした。

各方面からの祝電が披露され、中嶋会長がお礼を述べた。

100周年記念事業として取り組んだ活動(長野市茶臼山動物園に蝶の博物館開設、天皇陛下〈現上皇陛下〉御在位30周年記念の分収造林事業で3000本植樹、信州大学農学部に養鶏研究棟寄贈)を映像で紹介し、100周年記念事業の実行委員長も務めた中島社長があいさつした

長年にわたり社長を務めた中嶋会長と、サポート役として尽力した甲田和久相談役に花束が贈られ、甲田相談役は「私が入社したのは昭和35年12月で中嶋一雄社長の時代。60年間よく務まったと思うと同時に、大変お世話になった会社の皆さん、お得意先の皆さんに心から感謝申し上げる」とお礼を述べた。

長野信用金庫の市川公一理事長の音頭による万歳三唱、中嶋会長の音頭による返礼の万歳三唱、島田正秀常務取締役総務経理部長の閉会の辞でお開きとなった。

中嶋製作所の役員の新体制は次の通り。

代表取締役会長 中嶋君忠(昇任)▽代表取締役社長 中島功雄(同)▽常務取締役総務経理部長 島田正秀▽同営業部長 黒木悟(昇任)▽取締役技術部長 窪田忠志▽同製造部長 山本正泰▽取締役(非常勤)甲田和久

中嶋会長と中島社長のあいさつの要旨は、本紙をお読みください。