中・大規模では97%超が順守 農林水産省3回目調査

農林水産省は2月19日、3回目となる家きん飼養農場の「飼養衛生管理基準の自己点検結果」を公表した。今回から飼養羽数100羽以上の中・大規模農場(ダチョウは10羽以上)と、100羽未満の小規模農場(ダチョウは10羽未満)に分けた。

【第3回】家きん飼養農場における飼養衛生管理の自己点検結果(畜種別・小規模を除く)

中・大規模農場の飼養衛生管理基準7項目の順守率はそれぞれ97~99%で、採卵鶏、肉用鶏、その他家きん別の順守率は上表の通り。

「衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等」の順守率は、採卵鶏で前回調査より2ポイント、肉用鶏で2ポイント向上。

「衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用」の順守率は、採卵鶏で2ポイント向上し、肉用鶏は前回と同じ。

「衛生管理区域に立ち入る車両消毒等」の順守率は、採卵鶏で1ポイント、肉用鶏で1ポイント向上。

「家きん舎に立ち入る者の手指消毒等」の順守率は、採卵鶏で2ポイント、肉用鶏で2ポイント向上。

「家きん舎ごとの専用の靴の設置及び使用」の順守率は、採卵鶏で4ポイント、肉用鶏で2ポイント向上。

「野生動物の侵入防止のためのネット等の設置、点検及び修繕」の順守率は、採卵鶏で2ポイント、肉用鶏で1ポイント向上。

「ねずみ及び害虫の駆除」の順守率は、採卵鶏で2ポイント、肉用鶏で1ポイント向上した。

庭先飼養などの小規模農場の順守率は84~94%で、中・大規模農場より低かった。このうち採卵鶏(6375場)の順守率は84~95%、肉用鶏(151場)の順守率は75~92%であった。

野上浩太郎農相は、2月19日の閣議後の会見で飼養管理基準の順守状況が改善されていることを評価する一方、「これまでの疫学調査結果によれば1つでも守られていない項目があると、鳥インフルエンザの発生を許してしまう。基準の順守率100%達成を目指して、これ以上の(鳥インフルエンザ)発生を予防していきたい」と強調した。