チキンバーガー専門店を出店へ 鳥貴族HD

すべて国産の食材を使用

鳥貴族ホールディングス(大倉忠司社長―本社・大阪市)は3月5日、新型コロナウイルス感染症の影響などを踏まえて2019年9月に公表した中期経営計画(20年7月期~24年7月期)を見直し、新規事業の創出・育成と、主軸である鳥貴族事業の強化を柱とした新たな中期経営計画(21年8月~24年7月)を策定した。

新規事業の創出・育成では、焼き鳥チェーン「鳥貴族」と同様に、すべて国産の食材を使用するチキンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」の1号店を、今年8月に東京都内にオープンする。朝食からディナーまでの営業で、イートインだけでなくテイクアウト、ドライブスルー、デリバリーにも対応する計画。鳥貴族のDNAを受け継ぎ、低価格・高価値の商品構成を予定している。

最終年度(24年7月期)の時点で10~20店舗体制を目指すほか、3か年で業態の確立とフランチャイズ(FC)制度の構築を完了させ、次期中期経営計画で直営とFCで展開を加速させる。業態開発と新規出店に関する総投資枠は3か年で20億円を計画している。

鳥貴族事業の強化では高いブランド認知を来店につなげるため、マーケティング強化を念頭に置いた新たな組織体制とし、当初の中期経営計画を踏襲した重要施策を推進する。また、新規事業創出の優先順位を引き上げたことから、海外進出は盛り込まず、国内での回復・展開に注力する。

最終年度の目標は、売上高を370億円(見直し前450億円)、営業利益率を5.9%(同8.0%)とし、コロナ禍のような事態への耐性を有する強固かつ成長性のあるグループへの変革を目指す。