サルモネラ食中毒でリコール 米国の平飼い農場の卵

米国食品医薬品局(FDA)は9月8日、アラバマ州の養鶏場「グラベル・リッジ・ファームズ(Gravel Ridge Farms)」が生産したケージフリー卵にサルモネラ菌が混入した可能性があるため、同農場が自主的なリコールを届け出たと発表した。

リコール対象の卵は、賞味期限が7月25日から10月3日までのラージサイズ(1ダース当たり24オンス以上27オンス以下、1個当たり約57~64グラム)1ダース入りパック卵と30個入りパック卵。米国南部のアラバマ、ジョージア、テネシー各州のレストランや小売店で販売・消費されたとのこと。

米国疾病予防管理センター(CDC)は10月3日付の発表資料で、前3州に加えてコロラド、アイオワ、ケンタッキー、オハイオ、モンタナの各州で合計38人が7月17日から8月16日にかけてサルモネラ・エンテリティディス(SE)に感染し、死亡者はいないが10人が入院したと報告。

SEは同農場の環境サンプルと鶏卵内からも採取されたため、全ゲノムシークエンス(遺伝子解析)を実施した結果、患者由来の菌株と近縁だったことから「疫学、臨床、遡及調査の結果から、グラベル・リッジ・ファームズの鶏卵が感染源と考えられる」とし、調査を継続している。