クレストグループ創業100周年で感謝の会

大正8年に愛知県小牧市で採卵養鶏業を始め、現在では関東・関西にも農場を展開し、鶏卵と豚肉の生産・販売、海外畜産設備と種豚の輸入・販売、有機堆肥の製造販売、直売施設「くりの木ランチ」の運営を行なっているクレストグループ(栗木鋭三CEO―本社・愛知県小牧市大字大草5995)は、11月5日にJR名古屋駅直結の名古屋マリオットアソシアホテルで取引先関係者ら約300人を招いて「クレストグループ創業100周年感謝の会」を開いた。

取引先関係者ら約300人を招いて開かれたクレストグループ創業100周年の記念式典㊤と祝賀会㊦

クレストグループは、養鶏・養豚事業とも小牧市を出発点として関東・関西に進出。現在は東は福島県、西は岡山県にも拠点を広げ、採卵鶏で約450万羽、養豚で約4700頭の飼養規模。養鶏業・養豚業・海外輸入販売の総売上高は250億円を超える複合畜産企業グループとなっている。

冒頭、クレストグループの栗木鋭三CEO(㈱クレスト会長兼社長)は国内や海外(ドイツ、オランダ、米国)からの参加者に謝意を表するとともに、100年にわたる同社の歩みと、自身の養鶏・養豚事業とのかかわりについて、あいさつを兼ねて紹介した。

来賓を代表して、大村秀章愛知県知事、丹羽秀樹衆院議員(自民)、大塚耕平参院議員(国民民主)、山下史守朗小牧市長が祝辞を述べた。

栗木栄三CEO

大村知事は「15年前ごろに日本の養鶏・養豚のトップリーダーの1人として栗木さんと知り合った」とするとともに、愛知県の名古屋コーチン育種の取り組みや、今回の豚コレラに対する県の対応とワクチン接種の進ちょく状況などを紹介。そのうえで「これからも愛知・中部のみならず日本の養鶏・養豚のトップリーダーとして畜産業界をリードしてほしい」と激励した。

丹羽議員は、最初に大島理森衆院議長から預かったクレストグループ100周年を祝うメッセージを紹介。自身のあいさつでは「よく『果報は寝て待て』と言うが、種がまかれて実を結び、果報になるまでには、あらゆるものが縁となって加わる因縁がある。しっかりと果報を積み重ねてこられたからこそクレストが100周年を迎えられた。心からお祝いする」と称えた。

大塚議員は、企業の寿命を示す国税庁や中小企業庁、米国の数字を示し、いかに企業の寿命が長続きしないかを示す中で「クレストの100年の重みは大変なことで、改めて敬意を表したい。栗木CEOの話でクレストの意味と、そこに込められた思いを知ったが、クレストにはこのほかに紋章(エンブレム)という意味もある。次の150年、200年に向けてクレストの掲げる社標が日本の食品企業を代表する、世界の人々が知っている紋章となることを期待する」と激励した。

山下市長は「大正、昭和、平成、令和と続く激動に飲み込まれることなく、地域に根ざして安定して成長し、100周年を迎えたクレストは、小牧市にとっても雇用の面はもとより、地域社会全体の発展に多大なる貢献をいただいている」と称えるとともに、栗木会長の、平成22年から28年までの小牧市商工会議所副会頭としての活動や、保護司としての貢献などにも触れ、「平成27年には市政功労者として表彰させていただいた。小牧市も『夢・チャレンジ・始まりの地 小牧』として子どもたちが夢に向かっていくことを支えていきたいと思っており、クレストの食がもたらす幸せな循環を世の中に提供し続けることで発展したことを参考にしながら、共に発展していきたい」とした。

祝電披露の後、クレストグループの森岡修COO(㈱クレスト取締役専務執行役員)が「養鶏グループのこれから」、栗木貢男CEO補佐(同副社長)が「養豚グループのこれから」について報告。

森岡COOは最近の取り組みについて「養鶏場周辺の環境への配慮を徹底し、鶏舎から発生するチリやホコリを浄化して臭気を軽減するクリーンフィルター(ドイツの最新防じん脱臭システム)をいち早く採用。鶏糞は発酵させて堆肥として利用するほか、発酵させずに、鶏舎から出してそのままペレット化することにも取り組み、環境に優しい循環型農業を目指している」とした。さらにGPセンターの見学受け入れや食育、料理などのイベントを通じ消費者との交流にも力を入れていることを紹介した。

栗木CEO補佐は「各養豚農場では環境対策に力を入れ、養鶏事業と同じように最新のクリーンフィルターで臭いの排出を抑えるほか、飼育豚の糞は大型急速発酵装置で堆肥化し再利用している。また、質の高い飼育を実現させるリキッド・フィーディングシステムを採用し、その際に未利用資源を有効活用して食品ロスの削減に貢献。安全面では、独自の衛生管理を実践し、細菌・ウイルスの侵入を防止するとともに、さらなる安全性の確立を目指し、繁殖と肥育を分離した2サイトの運用も開始」しているとした。商事部門の日の出物産については「生産効率・肥育効率が秀逸な種豚Topigs Norsvinを日本で初めて導入。純粋種のオス豚の精液を輸入し母豚を自家更新するインジーン(In Gene)システムを構築し、種豚の世代管理を高レベルで達成している」とした。

クレストグループや栗木CEOと親しい養鶏、養豚企業を代表して、㈱トマルの都丸高志社長が「教えていただいたこと」、㈲アルミファームの稲吉弘之会長が「私と栗木家とのお付き合いからみたクレストグループ」として特別公演。

都丸社長は、平成16年に鳥インフルエンザで経営が難しくなった浅田農産を、クレストが50%、残りを孵化場と飼料メーカーが出資して引き継いで関西ポートリーに社名を変更した際に、毎月の決算で生のエサ価格やコストなどの数字を出しながら経理の管理手法を学ぶことができたことや、毎年の海外視察に同行し、最新の技術や情報など、多くのことを学ぶとともに、家族ぐるみで親しくしていることなどを紹介した。

稲吉会長も、養豚業界の各組織で副会長や会長代行として業界をリードした栗木CEOの手腕と、養鶏事業の先見性を養豚事業に普及させるとともに、メンデルジャパンの設立と人工受精の普及、リキッド・フィーディングシステムのわが国への導入、高能力の種豚Topigs Norsvinの日本への導入など、養豚業界の競争力強化に役立つ新技術を次々と導入したことを称えたうえで、「今後もご意見番として業界への意見具申や、ビジネスモデルの充実と模範を示し、後継者育成へのさらなる協力」を要請した。

祝賀会は8人の社員が一体となった拍子木の音で開宴。栗木CEOのあいさつに次いで、中部飼料㈱の平野宏会長、㈲ブライトピックの志澤勝会長、伊藤孝恵参院議員(国民民主)が、それぞれクレストグループとの付き合いや、先見性のある同グループの取り組みを称える祝辞を述べた。

関係者による鏡開きに次いで、岐阜県議会の尾藤義昭議員の発声で乾杯し、なごやかな懇談に移った。この間、元幕内力士の大至が「相撲甚句」を披露し、DAIKIの「イリュージョンマジック」やエンディングムービーなどを楽しみ、栗木CEO補佐があいさつしてお開きとなった。