はかた地どりが「機能性表示食品」に

福栄組合は小川知事を表敬訪問

(左から)今宿農場の牛島祐二氏、福栄組合の投野和彦管理獣医師、小川洋福岡県知事、秋吉智司代表理事、中垣誠専務理事、九州大学農学研究院の片倉喜範准教授

福岡県農林業総合試験場が開発した『はかた地どり』が、このほど機能性表示食品になった。消費者庁への届け出は9月17日に完了し、今後は、はかた地どりのむね肉に含まれるアンセリンとカルノシンに「加齢により衰えがちな認知機能の一部をサポート」する機能があることを表示できる。

福岡県によると、生鮮肉類が機能性表示食品になるのは全国初。機能性表示食品は①機能性を持つ成分の絞り込み②科学的根拠の証明③必要に応じた臨床試験――をクリアしないと届け出ることができず、一般的に高額な経費負担が必要になる。

はかた地どりを生産する(農)福栄組合(秋吉智司代表理事―久留米市北野町)は、県と久留米市が設置した「福岡県バイオ産業拠点推進会議」の機能性表示食品開発支援を受けて、消費者庁への届け出に取り組み、機能性の分析・評価は同総合試験場と九州大学が協力して実施した。

届け出た商品名は「はかた地どり(むね肉)」、機能性関与成分は「アンセリン、カルノシン」。両成分は「加齢により衰えがちな認知機能の一部である」個人が経験した比較的新しい出来事に関する「記憶をサポートする機能」があることが報告されている。

届け出に携わった福栄組合の秋吉代表理事や中垣誠専務理事らは10月18日に、県庁の小川洋福岡県知事を表敬訪問。はかた地どりを試食した小川知事は「おいしいだけでなく、認知機能の一部をサポートする機能が期待されることも今回明らかになり、食べながら健康を守れるという意味では、素晴らしい画期的な出来事。これから多くの方が『はかた地どり』に改めて興味を持たれると思うが、しっかり生産・供給体制を組んでいただき、消費者の皆様のご期待に応えていただきたい」と述べた。

機能性表示食品への登録を記念し、県庁の「よかもんカフェ」でも11月1日まで、はかた地どりを使った各種「よかもん弁当」が提供された。