たまニコAGAIN2022~日本縦断チャリリレー~ IPPS2日目(4月28日)スタートへ向け企画

みんなでたまごの素晴らしさを伝える

画面越しに「たまニコ」ポーズで頑張っていこうとの気持ちを共有した

「たまニコAGAIN2022~日本縦断チャリリレー~」の第1回エリアリーダー会議が9月2日、オンライン会議システム「Zoom」を活用して開かれ、全国6地域から卵の生産や流通の関係者が参加し、情報や課題を共有した。

全国の関係者がたすきをつないで、卵の魅力や正しい知識の普及を図る同企画は、2013年、18年に続いて3回目。13年には消費者ら合計約5万5000人、18年には同5万6100人が各地のイベントに来場し、生産者や流通関係者と交流した。

スローガンは「自分たちの明るい未来は自分たちの手で創る!!」。

卵はこれまで、高い国内自給率を維持しながら日本人の食生活向上や健康、地域経済を支えてきたが、国際化も進展し、競争環境が一層厳しくなる見通しの中、昨今は卵の安全性や管理などについて、様々な誤った情報も出回るようになっている。

一方で、たんぱく源としては植物性原料にも劣らないほど温室効果ガス排出量が少ないことや、健康を支える栄養素が豊富に含まれていること、国内では多くの生産者が飼料や水、食味、鮮度などに並々ならぬこだわりを持って、特徴ある卵の生産や流通、法令に基づく衛生管理に努めていることなど、良い情報はなかなか広く伝えられていない状況にある。

さらに、次世代の若い担い手も少しずつ増えてきているものの、特に昨今は新型コロナウイルスの影響もあって交流や情報交換が難しくなっているほか、販売や経営への影響も長期化している。先々については、長期的な飼料高騰や需給失調なども懸念され、経営環境は不透明さを増している。

こうした状況下で、全国の生産者や流通関係者が消費者と直接交流することで、卵への思いやこだわり、世界的にも優れた衛生管理が行なわれていること、栄養面の重要性など、消費者にはなかなか正確に伝わっていない取り組みや魅力を発信するとともに、卵の生産・流通に携わる多くの関係者同士の交流を図ることで、結束して共通の課題に向かい、産業や地域のより明るい未来を開く一助とすることが目的。

会議では、参加者全員が自己紹介した上で、同イベントの原点となった自転車で日本を縦断しながら卵の誤解を解く「たまごニコニコ大作戦~日本縦断チャリの旅~」を2007年に行なった野田裕一朗氏が、実行委員長として企画の経緯や概要を説明。「世界人口が増加する一方、国内の人口は減少しており、このままではじり貧となる。このような状況下で、国内の啓発とともに輸出に向けても『日本のたまご』を主語として皆で取り組んでいくべきだと思う。自分たちの未来を、自分たちの手で明るくしたいというのが、このたまニコプロジェクトの主旨であり、日本のたまご業界をみんなで盛り上げていきたい」と述べた。

各都道府県との連絡役となるエリアリーダーは、次の各氏が務めることとし、それぞれの役割や課題を確認した。

北海道・東北エリアリーダー=高橋清仁氏(㈲黎明舎種鶏場)

関東エリアリーダー=齋藤大天氏(㈱愛たまご)

東海・北陸エリアリーダー=白木友和氏(㈱タックジャパン)

近畿エリアリーダー=宮﨑宏治氏(日興鶏卵荷受㈱)

中国・四国エリアリーダー=野田裕一朗氏(㈱のだ初、実行委員長)

九州・沖縄エリアリーダー=梶原康太郎氏(㈱梶原種鶏孵化場)

今後は、これらのエリアリーダーらから各都道府県の幅広い関係者に声をかけて協力や支援をお願いし、課題を共有しながら、皆が主役となるイベントを目指す。

開催スケジュールは、来春から来夏にかけてを予定。具体的には、名古屋市で来年開かれる予定の「国際養鶏養豚総合展(IPPS)」の2日目(4月28日)午後2時に、メインステージで出発式を行ない、各地でのイベント開催後、来年8月5日に、2013年のゴールイベント会場となった愛知県豊橋市での打ち上げを予定している。

一体感を高めるために各地で共通してできることなどを協議し、新型コロナウイルスや災害、家きん疾病など多くの困難が相次いでいることから、必ず声は掛ける一方で影響を受けている関係者や地域の状況について配慮・尊重することや、「次世代につなぐ」を大きなテーマの一つとして、特に若手が活躍し、前向きかつ外向きに発信するイベントを目指すことなどを確認。

画面越しに全員「たまニコポーズ」で気勢を高め、高橋氏が「皆さん、一緒に頑張っていきましょう」とあいさつして閉会した。次回の会議は、「いいたまごの日」前日の11月4日に開くことにしている。