『飼料穀物100%国産』の平飼い卵 パルシステムが予約販売

関東と周辺県の10生協が加盟するパルシステム連合会(大信政一理事長、組合員数約165万人)は4月18日、新たな平飼い卵『コア・フード国産飼料で未来へつなぐ平飼いたまご』(6個入り、税込み518円)の予約販売を始める。

鶏に国産トウモロコシなどを給与することで、飼料穀物の100%国産化を実現。この飼料全体でも90%以上に国産原料を使っているという。

同平飼い卵の生産はJAやさと管内の松崎養鶏場(茨城)、伊豆鶏業(静岡)、アグリイノベーションズカンパニー(千葉)が担う。これまでは松崎養鶏場だけが茨城県内の一部エリア用に生産していたが、国産トウモロコシの調達量拡大のめどが立ち、3社での生産体制となった。

同平飼い卵の安定的な需給のために、組合員が登録(発注)すると毎週または隔週で卵が届く予約登録制で販売。当面の供給数量は毎週1500点を予定している。

パルシステム連合会は飼料の国産化と、卵の販売方式について「国産トウモロコシは作付量が少なく、高価なため畜産飼料への導入事例が少ないのが実情。このたびはトウモロコシ生産者らの協力によって、食料自給率向上につながる商品が誕生した。親鶏が毎日産む卵は安定した利用が不可欠で、そのことが生産基盤の強化にもつながる。パルシステムでは『予約登録』で継続的な注文を約束し、これからも卵と飼料の生産者を応援し続けていく」とコメント。

生産者の松﨑泰弘氏は「東日本大震災で飼料の供給が止まり、大変な思いをしたことが飼料の国産化を考えたきっかけ。市販品でも国産飼料をうたう卵はあるが、国産トウモロコシを与えているものは非常に少ない。持続可能な畜産に『食べる』ことで一緒に取り組んでいただけるとうれしい」としている。