「パック卵総合検査装置 PAC002」新発売 ナベル

包装ラインでのパック卵の検品作業を自動化

㈱ナベル(南部邦彦社長―本社・京都市南区西九条森本町86)は、パックに入った鶏卵の鋭端・鈍端部の汚れや鋭端部の割れ、玉抜け、液漏れ、中身抜けを上面と底面から一度に検査する「パック卵総合検査装置 PAC002」【写真】を11月1日に新発売した。

汚れた卵や割れた卵によるパック製品の手直し作業は発生頻度が高く、包装ラインの停滞による生産能力の低下につながっていた。また、光沢のあるプラスチックパックを通しての検査では作業者のスキルによる個人差が課題で、パック詰め作業の自動化が進む包装ラインでは製品検査の自動化が望まれていることから、同装置を開発した。

鶏卵業界の包装ラインでは、1人がパックの上面を検査し、もう1人がパックの底面を検査するのが一般的だが、同装置は上面と底面を一度に検査できるため、時間とコストを抑えることができる。光の照射方法の研究と長年蓄積してきたセンシング技術の応用により、多様な汚れや割れ、玉抜け、液漏れ、中身抜けを高精度で安定して検出できる。また、振り分けコンベアと組み合わせることで、稼働を止めずに不良品を排出できる。

ナベルでは「この装置の導入により、製品の品質の均一化が図れるほか、検査時間の短縮、包装ラインの停滞防止や人件費の削減を期待できる」としている。

主な特徴は、①複数のカメラ・センサーを配置し、光の照射技術と高度な画像解析により、鋭端・鈍端部の汚れや鋭端部の割れ、玉抜け、液漏れ、中身抜けを一度に検査できる②特殊なコンベアにより、パックの上面と底面を一度に検査できる③複数の検査機器を1台にまとめ、省スペースを実現している④パックのふたをする前に検査できるため、手直しが簡単にできる⑤「照度測定モード」機能によりメンテナンスが容易で、検査性能を調整・維持できる――など。

検出できるものは、鶏糞で汚れた卵(黒汚れ、白汚れ、しみ汚れ)、卵白が大量についた卵(卵白汚れ)、卵黄がついた卵(卵黄汚れ)、上部・下部が割れた卵(割れ)、ピンホールがある卵(ピンホール)、異物がついた卵(異物)、卵が充填されていないパック(玉抜け)、割れにより中身が漏れ出した卵(液漏れ)、中身が抜けた殻だけの卵(中身抜け)。

処理能力は1時間当たり最大4万卵で、対応パックは透明プラスチックパックのレギュラーパックとフラットパック。

問い合わせは同社(電075-693-5310、Eメール=nabel@mail.nabel.co.jp)へ。