「アフターコロナ」テーマにウェブセミナー  BIAHJ 

ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパンが開いたウェブセミナー

ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン㈱(本社・東京都品川区、略称・BIAHJ)は6月18日、ウェブセミナー「パンデミックの現状とアフターコロナの養鶏業界」を開いた。

セミナーでは、BIAHJライブストック事業部ポートリー部の荒木健詞氏が進行役を務め、㈱鶏卵肉情報センターの伊藤和夫編集長が「アフターコロナの養鶏業界」、㈱ピーピーキューシー研究所の加藤宏光会長(獣医師・農学博士)が「新型コロナ感染症について―ニワトリコロナ感染症=伝染性気管支炎(IB)を踏まえて―」のテーマで講演した。

伊藤編集長は「現状では〝アフターコロナ〟の姿は見えてこない。〝ウィズコロナ〟という言い方もあるが、そのような意味では、養鶏業界は様々な疾病のリスクを克服し、その都度、困難な状況に直面しつつも、ワクチン開発やバイオセキュリティの強化・徹底などを通じて経営を継続してきた」としたうえで、消費支出の減少や外食産業の売り上げ減、生協の宅配増、スーパーでの畜産物の販売増、コンビニの売り上げ減など、コロナ禍の影響を紹介した。

今後の動向については、①海外の食肉処理工場で集団感染に起因する食肉の安定供給の懸念がある②製造・加工ラインでソーシャル・ディスタンスを確保するのは困難だが、一般的な衛生管理を実行することでリスクは低減するものと考えられる③医療機関の院内感染対策と同様、従業員の休憩場所、社員食堂、更衣室がクラスターになる可能性が高いとされ、部外者や出入り業者の制限、従業員の衛生・健康管理を徹底する必要がある④東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定し、インバウンド需要は今後2~3年は戻らないという見方もある⑤インバウンドを見込んだ増産計画は見直すべきだが、現時点の需要の落ち込みは想定の範囲内なのか⑥農産物・他の畜産物の輸出が減退する中、鶏卵・鶏肉の輸出は増え続けている――などを挙げた。

加藤会長は、α属、β属、γ属、δ属に分類されるコロナウイルスのうち、SARSやMERS、今回の新型コロナウイルスはβ属で、鶏伝染性気管支炎(IB)ウイルスはγ属であることや、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の推移などを紹介。

自社での取り組みでは、①それぞれが自身の体調管理を完璧にする②体温上昇(37度以上)、だるさ、異常な疲労感、せきなどの呼吸器症状、下痢、味覚異常など少しでも自覚症状があれば、会社へ電話連絡の上で自発的に休む③出社時と昼休み後に各自体温を測定し、チェックシートに記載する④日常可及的にマスクを着用する⑤農場巡回は1人で実施する⑥巡回後のミーティングは電話で行なう⑦従業員に感染者が発生した場合は新館と旧館を明確に区分し、所属分野は直ちに閉鎖(14日間)する⑧すべての従業員に対してPCR検査を毎週自社で実施し、その結果を証明書として配布する――などの対策を挙げた。

今回の疾病拡散については「いろいろと腑に落ちないこと、分からないことが多すぎる。それでも何とかこの問題をクリアして、人間社会としてこの疾病とうまく折り合いながら生きていける体制をできるだけ早く達成したい」と強調した。

視聴者からの「これからの第2波、第3波に備えて、養鶏場を起点としたクラスター発生を予防するために絶対にやっておかなければいけないこと」についての質問に、加藤会長は「感染をできるだけ避けて、運悪く感染した人たちは自発的に休むというシステムを充実させなければいけない。休業補償により従業員の収入を保証しないと、労働力が確保できなくなると思う。従業員各自が自覚症状でどのように自発的に休むか、それを会社がどのようにフォローするか。休む人はPCR検査を積極的に受けて感染の有無を公的に認めてもらうように努力する。これらが現状のベストだと考えている」などと述べた。

講演の合間には、BIAHJの井澤智氏が発泡錠剤型「ネオシリーズ」(ニューカッスル病生ワクチン「アビVG/GAネオ」、IB生ワクチン「H120ネオ」、水質改善発砲タブレット「ネオスタブ」)の①簡単②安心③エコ――などの特徴を紹介した。